外科矯正とは
- 外科矯正とは、通常の矯正治療とは異なり、外科手術により歯を動かす矯正治療です。
- 軽度な顎の曲がりや受け口であれば矯正治療で可能ですが、明らかな曲がりや極端な受け口は、手術により矯正期間を短縮することができますし、矯正後の後戻りが起きにくくなります。
埋伏歯を含む成人外科矯正(治療前レントゲン写真)
症状:極度の頭痛と顎変形をともなう鋏状咬合
埋伏歯を含む成人外科矯正(治療後レントゲン写真)
上記症状はすべて改善
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- もちろん、精密検査の結果を見ての判断になりますが、方法は麻酔下にて歯茎を切開し、顎の骨に刻みを入れ歯をもとから移動します。術後は1週間~10日程で腫れもひいていきます。骨の状態が安定した後、ワイヤーによる矯正で歯並びを整えます。 また、麻酔は点滴による静脈内沈静法の採用で痛み等も無く安心して手術を受けることができます。
- 全ての処置は口腔外科医、矯正歯科医、麻酔科医、それぞれの専門医との連携によって治療されます。
顎関節症とは
- 顎関節症は、あごの関節(顎関節)周辺に何らかの異常がある「あごが痛い」「あごが鳴る」「口が開けづらい」などが主な症状である慢性的な疾患で、原因はいくつかあり、状態も異なりますが、それらをすべてまとめて顎関節症と呼ばれています。
- 原因の一つには、下顎の関節頭が頭蓋骨にある関節円盤に不均等にあたることによって、関節全体に負担がかかることによって起こり、現代病のひとつとして、ここ十数年で15倍にも増加したとも言われます。子供~高齢者まで幅広くみられる病気ですが、年齢では10代半ばから増え始め20~30代がピーク、女性は男性の2~3倍の来院数だそうです。
- なぜ女性が多いのかはよくわかっていませんが、女性の方が筋肉の緊張やストレスに対して感受性が高く痛みに敏感で健康にたいする関心が高い、男性よりも骨格や靱帯が弱い、女性ホルモンに関係がある、などの説があります。
- 年齢的には、10代半ば頃から増加するのは歯や骨格が成長し大人になる時期であること、精神的にも思春期であり社会的な生活も複雑になるため、また30代以降は来院患者数が減少するのは顎関節の変形はあってもそれに慣れてうまくつきあえるようになるため、などといわれます。
- 重症になると手術が必要となったり、症状もめまいや痛みなど全身に及び、開口障害により食事の摂取が困難になったり精神的にも影響を受けるなど、日常生活に支障をきたすほどの症状に苦しむ患者さんもいらっしゃいます。
- 顎の異常に気が付いたら悪化してしまう前に、そして、実際に痛みを感じているとしたら、気軽に当医院にご来院下さい。原因を追及し、適切なアドバイス、顎関節体操、スプリント(マウスピース)、レーザー、薬理療法などの治療を行います。